へその緒|umbilicallet
ショウ コウ
ものを生産する時にできる夾雑物にショウ・コウは着目した。印刷物の裁断の際に出るトンボや色玉のついた「やれ」、3Dプリンターの出力の際に必然的にできる「サポート」、プラスチックモデルの製造における「ランナー」等を取り上げ、これをモノの生成時にできる「へその緒」に見たて、テーマとした。具体的には人間の胎児を生産物として措定した。紙の積層が地層のように重なる中で、胎児の身体のポジに対する「ネガ」としての「やれ」の堆積が見事な造形をなし、3Dプリンターのサポートが胎児と融合してまさに有機的な臍の緒のように見える。この見立ての視点とそれを形に集約する制作の精度が素晴らしい。