基礎デザイン学科

science of design

色彩論II

色彩論Ⅱでは、色彩論Ⅰで行われた2次元平面における豊富な色彩の現象性の研究を継続します。ここでは2次元平面だけではなく、3次元空間や時間や素材との関係で、さらに多様に変化する新たな次元の色彩の現象性について探求を行います。現実には有り得ない不可思議な空間性を色彩との関係でつくり出したり、モノの色彩を抽出して再構成したり、3次元空間における特殊な色彩の現象性を追求し、その研究成果を作品化します。

第1課題 「色見本のデザイン」

人工物のきれいさ、特徴、を再発見し、色見本で提示する。
色見本は、人工物(自然物)の色ばかりでなく、色の組み合わせや、素材、形・空間との関係において、またその機能や生活における役割、意味・価値などを表わすことになる。
色見本のデザインでは、これらの人工物の特徴、美しさ、価値を表現することが目標となる。色を美しく見せる色見本のデザインでは、色の選択やレイアウトにおいて、色の相互作用、色対比や色調和、グラデーション、など色彩論1で扱った色彩現象を利用することも考えられる。

第2課題 「動きと色」

ものごとをよく観察して、「動き」と「色」の関係を探る。動きによって生じる色の残像や光の反射など、静止している状態とは異なる色の変化がある。動きがあることで見えてくる色彩の美しさや驚きを、実際に手を動かすことで導き、かたちにする。動的な力が加わることで出現する、柄や色の可能性を探求する。「動きと色」では現象から引き出される「動きと色」に焦点を当てる。身の回りにはたくさんの「動力」や「抵抗」が働いている。重力、浮力、磁力、摩擦力、空気抵抗、表面張力、毛細管現象などがその一部である。それらの「動き」の力を用いて、今回の課題では「色の出現/変化/反応」をつくり出す。